富士山と三味線―文化とは何か

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  • サイズ B6判/ページ数 294p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784791767465
  • NDC分類 389.04
  • Cコード C0030

内容説明

富士山の「文化遺産」登録に沸く日本。一方で、猛威を振るうグローバリゼーションによって、数限りない民族の言語・伝統・習俗が消滅の危機にある。失われる文化・廃れる慣習が内包する豊かさを文化人類学者として目撃し、文化とは何か、人間とは誰かを、数多くのエピソードで思索する。

目次

1(「文化遺産」再考;ことばの危機―多言語的状況にどう向きあうか)
2(『仮名手本忠臣蔵』を糺す―国民的叙事詩の虚と実;いま、猫皮三味線が危ない―無形文化遺産を支える有形素材の危機)
3(人類学者として、3・11以後の世界を考える―異文化から学ぶもの;柳田國男にとっての、山人、黄禍論、靖国神社;未来のために、正当な憤りを―戦後六五年に思う;空前の靖国参拝者に思う―「竹島」「尖閣」と関連警戒;「被害者」と「加害者」―ドイツとの対比で考える;靖国と戦没者追悼式)
4(わが家の博物誌)

著者等紹介

川田順造[カワダジュンゾウ]
1934年生まれ。文化人類学者。東京大学教養学科卒業。パリ第5大学民族学博士。東京外国語大学アジア・アフリカ言語文化研究所教授を経て、神奈川大学特別招聘教授。主なる著書:『曠野から』(日本エッセイスト・クラブ賞受賞)、『無文字社会の歴史』(渋沢敬三賞受賞)、『聲』(歴程賞)、『口頭伝承論』(毎日出版文化賞受賞)ほか多数。94年フランス政府文化功労章、09年文化功労者(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

壱萬参仟縁

30
日本における文化遺産の伝承(37頁~)。桶は生まれてから死ぬまで、日本人の生活に不可欠だったが、現代ではプラスチック化でなくなった(38頁)。ことばは、反復と即興の拮抗関係で個人によって実現されているもの(83頁)。人類学者にとっての文化:本能にもとづく行為や産物を含めた人間の営みの総体(84頁)。高度成長期以後、生活文化や日本人の好みの変動に伴い、琴や三味線を使う素人のお稽古事激減。弦を使う邦楽器の需要に影響(148頁)。文化経済学でも検討の余地のあるテーマの一つだと思う。2015/08/20

Mizhology

3
思ったより三味線の話が少なかった。富士山はもっと。しかし、忠臣蔵など、フィールドワークと資料との両面で深く掘り下げてくれ、いろんな矛盾をわかりやすく説明してくれて感謝。2014/05/12

活火山

2
まもなく80歳を迎えるとは思えない現役文化人類学者としてのみずみずしい論考。関心の及ぶ先も文化遺産から三味線の猫の皮に行くかと思うと、柳田国男を通じて靖国神社へ、さらに語り物としての仮名手本忠臣蔵分析にまで及ぶ。アクチュアルな関心に裏打ちされながらも、人類学的手法として聞き取りを欠かない姿勢や、どれも付け焼き刃となっていないどっしりとした書きっぷりなど、さすがの一言。最後の「わが家の博物誌」などは、身の回りのことは調べずにいられない研究者としての性まで感じられる。読んだ直後だが、次の作品が今から楽しみ。2014/03/30

筋書屋虫六

1
「いま、猫皮三味線が危ない」。歌いもの、語りものなど、ことばが中心の音の文化が洗練され愛好されてきた日本の芸能文化。その相槌音具として三味線は多様化しながら発達し普及してきた。元は大蛇の皮が張られた三線が日本で猫皮の三味線となり、繊細で陰影をもつ音色を獲得し日本人の耳に馴染んで普及した。日本芸能に不可欠な猫皮三味線だがその製作はいま深刻な危機に瀕している。背景には三味線人口の減少や職人の後継者不足もあるが、より深刻なのは猫皮が手に入らないという現状。致命傷となっているのは動物愛護法の改正(改悪)である。2015/03/22

takuchan

0
怒りだけからでは、平和はつくれない。だが、悲惨な体験を「風化させず次の世代に伝える」だけでは、よりよい未来が築けないことも確かだ。悲劇なの本質を明らかにし、それに対して正当に憤ることが、私たちに必要ではないだろうか。/ことば、猫三味線、靖国などを通して文化とは何かを問う。文字を必要としない社会を、声や太鼓で十分豊かなコミュニケーションがとれると示す。母語を、それ以外の言語をおぼえ使うことによって異化し、ことばによる自己表現にダイナミックな創造力を日々の言語行為に吹き込むということに共感。2014/09/09

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