内容説明
あくびとくしゃみは実は似ている。妊娠8週目の胎児もしゃっくりをする。68年間ものあいだしゃっくりが止まらなかった人がいる。くすぐり合う動物は人間とチンパンジーだけ。嘔吐は「世界最悪の音」である。笑いはあえぎ声から進化した。女性の涙のにおいは男性の性的興奮を抑圧する。…あたりまえに私たちが毎日している行動を、科学的に検証すると、予想もしない衝撃の事実が次々と明らかになった!発見と驚きにみちた「人間」をめぐる好奇心いっぱいの冒険。
目次
あくび
笑うこと
声を出して泣くこと
感情的に流す涙
白目
咳
くしゃみ
しゃっくり
嘔吐と吐き気
くすぐり
痒みと掻痒
おならとゲップ
出生前の行動
行動のキーボード
著者等紹介
プロヴァイン,ロバート・R.[プロヴァイン,ロバートR.] [Provine,Robert R.]
メリーランド大学ボルティモア・カウンティー校(UMBC)教授。専門は心理学・神経科学。人間の社会的な行動と神経系との関係から、人間の進化についてを研究。特に、これまで無視されてきた人間の本能、原初的な行動について精力的に研究している
赤松眞紀[アカマツマキ]
翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ヨクト
24
日常的な生理現象に迫ったノンフィクション。あくび、笑い、泣き、咳、くしゃみ、しゃっくり、吐き気、痒み、おなら等々。無意識にやっているけれど、よくわからないことだらけではないか。上記の項目をみるとよくある雑学娯楽本と思ってしまうが、認識性や伝染性等いろんな視点から専門的に迫っている。ただ、残念なことに結論はでないままなのだが。それでもそれぞれの項目が楽しく考えられる本です。それに装丁とその下に隠れた本表紙が実に凝っていて素敵だ。2013/11/02
壱萬弐仟縁
22
’12年初出。あくびは非常に影響力が強いため、それを考えるだけでもあくびが引き起こされる(24頁)。独裁者とか指導者があくびばかりしていれば、士気が下がるだろうな。アンダーソンとメノは伝染性あくびが5歳以上になると見られることを突き止めた(27頁)。泣くという行為は伝染性あくびや笑いより共感の発達に関係があるという(79頁)。昨日ぐらいまで2日ぐらいむかむかしていたので、第9章の内容はあまり読みたくはない。 2015/01/15
ふろんた
2
★★★2019/03/14
arnie ozawa
1
あくび、げっぷ、嘔吐、笑い、涙などなど医学的、科学的にはあまり取り上げられず軽視されている生理現象を生物学的にあるいは社会心理学的に探るノンフィクション。行為の自律性と社会性を中心に描くあくびや嘔吐などの話は面白かった。2014/01/25
nao
1
あくびがとまらなくなる。2014/01/21