内容説明
古代ギリシアのディオニュソスの狂乱と供儀から、近代のヒステリーまでを貫く、「A嬢」に仮託された戦慄の物語とは?ニーチェの個人的神話やセクシャリティーのみならず、同時代文化との秘められた連関に新たな光をあて、豊穣な謎に満ちた詩的世界を読解、堪能する。画期的ニーチェ論。
目次
1 “アリアドネ”の謎(ディテュランボスと『ディオニュソス‐ディテュランブス』;アリアドネの名前;比喩としての「アリアドネ」 ほか)
2 通釈―迷宮のテクスト(アリアドネの心身沮喪;知られない神;ファロスとしてのまなざし ほか)
3 A嬢の物語(症例アリアドネ;ニーチェとサルペトリエール学派1 パリの心理家たち;ニーチェとサルペトリエール学派2 魔術師シャルコー;オーギュスティーヌの場合(あるいはマヌカン・アリアドネ;あるいはアイドル・アリアドネ) ほか)
著者等紹介
高橋明彦[タカハシアキヒコ]
1952年、東京生まれ。上智大学大学院文学研究科博士課程修了。現在、上智大学文学部教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
-
- 和書
- ことばの果実