内容説明
現代数学の核心に見出される生命の創造的な力。そして、そこからさらに非生命までをも包含する自然・宇宙の次元へ―。いまふたたび脚光をあびる「エピステモロジー」(科学認識論)が、ドゥルーズらの「内在の哲学」と接続される。人間知性の根源をめぐって、まったくあたらしい世界観を切り開く、注目の俊英による哲学の旅。
目次
第1部 概念(問いの設定;概念、直観、内容X;概念の経験としての「数学的経験」 ほか)
第2部 主体(問うこと、過程、主体;問題‐主体の記述の「かた」;問い、あるいは懐疑の脈 ほか)
第3部 自然(「一つの生」としての「懐疑の脈」;生命/自然の不定性;文脈の不定性、記述のプトレマイオス的転回 ほか)
著者等紹介
近藤和敬[コンドウカズノリ]
1979年生まれ。大阪大学大学院人間科学研究科博士後期課程単位取得退学。大阪大学博士(人間科学)。現在、鹿児島大学法文学部人文学科准教授。専門はフランス現代哲学、ジャン・カヴァイエス研究(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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wyeth2014
2
エピステモロジーが何なのかが分かっていないと、おそらく著者のやろうとしている「冒険」なるものの意義が理解できないのだけど、概念/主体/自然といったテーマを一貫した問題意識で思考していく根気づよい書きぶりには研究者としての情熱を感じる。情報量が多く読むのが大変。しかし、数学に関する事例、虚数の話とかデデキントとカントールの往復書簡の話などは面白かったしうまくイメージが伝わって来た。2014/04/15
代拿邁人☆
1
ちゃんとは理解出来なかったが、様々な点で触発されたし後の近藤先生の著作を読むにも役立つ。かなりの名著だと思う。2025/03/24
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