内容説明
スマートフォンをはじめとする新たなコンピュータが日常環境化した2010年代。誰もが参加できる協働創作の現場で求められる資質とは何か?スティーブ・ジョブズ、マイケル・クライトン、J.J.エイブラムスなどの先駆的作品群から、ウェブ誕生の地であるアメリカの思想・歴史・文化まで、縦横無尽に思考の網を張り巡らせる。注目の論者が圧倒的な密度で語る、構想に溢れる重層したウェブの次の世界。
目次
第1幕 Magic(知識小説の創始者マイケル・クライトン;ダ・ヴィンチ・コード現象;幻影師J.J.エイブラムス)
第2幕 Narrative(情報的想像力の諸相;アーキテクチャの思惑)
第3幕 Interactive(ポピュラリティの時代;踊るインタラクティブ)
著者等紹介
池田純一[イケダジュンイチ]
1965年生まれ。FERMAT Inc.代表。コンサルタント、Design Thinker。コロンビア大学大学院公共政策・経営学修了(MPA)、早稲田大学大学院理工学研究科修了(情報数理工学)。電通総研、電通を経て、メディア・コミュニケーション分野を専門とするFERMAT Inc.を設立(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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mononofu
3
多様な視座から情報の流通が加速化がどのように文学や映画の世界に変容をもたらしたかを描いており、非常に示唆に富む本だ。率直に言って面白い。 クライトンやJ・Jエイブラムスの手法の話を読んでいるだけでも興味深いが、最も面白くまたこの本質とも言えるべきものはウェブが登場して以来の生態系の変化を描こうとしている点だ。作り手受け手が渾然と一体になりながら突き進む現代を多様な視座から描こうする試みは、一旦立ち止まって自分の周りを取り囲む情報社会を考えてみたいという気持ちにさせられる。良書。2013/02/25
KakeruA
0
テキストを含む静止画、動画、SNSなどインタラクティブなウェブと、生み出す装置の進化とともに人が創造する情報が規定されていると説く。ジェネラティブを生成的ではなく多産的とする点は目からウロコだった。相互行為から生み出される結果はつねに平行世界上にあり、世界を超えた継承を繰り返している。オープンデザインのあり方を考える際にも参考にしたい。2015/01/30
oyamadashokiti
0
思ってたのとちょっと違った。テクノロジーとお話作りの関係性について。海外ドラマを例に進めていく。東浩紀っぽいと思った。2013/12/11
HK0525
0
著者曰く、カソリックとプロテスタントの対立が、今日のWebの技術や思想にも深く関与している。端的に言うと、ピューリタン的知の流通の促進(例えばGoogle)とバロック的視聴覚的な情報化。そしてこの対立が同時並行する方向性へとWebのみならず世界も向かっていくだろう、というのが本書の主張である。けど、トピックス盛りだくさんで消化しきれていない感もある。また、文体が合わないのか、やけに読むのに時間がかかってしまい、内容もあまり頭の中に入らなかったのが正直なところ…2013/02/20
maoneko
0
話が飛びすぎて、またいろんな用語を作りすぎて、結局何が言いたいのかよくわからず。。。2013/01/20