内容説明
東北からアイヌへと小鳥になった人と伝承と河童の起源を追い、ミトノマグハヒの秘密や埴輪と殉死の関係を解き明かし、ヤマトやイヅモの神話を語り直す…。古事記の世界をはるかにこえて、いまだ「日本」という国がかたちすらなかった古代の列島の姿を丁寧にひも解き、わたしたちの知らない失われてしまった太古の人びとの文化や言葉を鮮やかによみがえらせる、三浦古代学のひとつの到達点。
目次
1 神と人と―動物をめぐって(馬と交わる女神;西のワニと北のサケと;ミンツチと河童―棄てられる人形;マオとワオ―小鳥になった人;巫女、年魚を釣る)
2 女と男、そして共同体(社会・文化イメージにおける女と男;ミトノマグハヒ;貴種流離譚と落人伝説;殉死と埴輪;人、鉄柱となる)
3 織りなすことば、織りなされるイメージ(古代へ、古代から;神の水と人の水と;アマツマラを石にする女神―比喩の古代;若輩を取るがごとし;敗れし者へ―青木繁と『古事記』)
著者等紹介
三浦佑之[ミウラスケユキ]
1946年、三重県美杉村(現・津市)生まれ。成城大学文芸学部卒業、同大学院博士課程単位取得退学。共立女子短期大学、千葉大学を経て、立正大学教授。古代文学を専攻し、伝承・昔話や地方の言語などを多岐にわたり研究。『村落伝承論』(五柳書院、1987)を著し第五回上代文学会賞受賞。2002年に古老の語り口調で訳した『口語訳古事記』(文藝春秋)で第一回角川財団文芸賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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むっち
メルセ・ひすい
N.T