内容説明
文学的な深みをもつ物語や美しいデザインで人びとを魅了する「グラフィック・ノヴェル」。日本の影響を受けつつも各地で独自の進化をつづけるマンガ表現を、第一人者が作家本人の発言もまじえて紹介。イメージとことばの現在形に迫る。
目次
五〇歳からのオデッセイ―D.マッツーケーリの『アステリオス・ポリープ』
移民たちの時間―S.タンの『到着した人』
氷原を走る黒い影―M.ムースの『フランケンシュタイン』
九・五歳の女の子の冒険―M.ロスカの『ホロー・フィールズ』
解体再生されたヒーロー―R.マクガイアの『ポパイとオリーブ』
トランスフォーマーを夢見て―G.L.ヤンの『アメリカ生まれの中国人』
メカ生命体で遊ぼう―Y.タイユフェールの『ITO』
俗悪コミックスが再浮上する―マニウスの『ネクロン』
八歳の女の子が町を仕切る―J.スタンリーの『ルルーちゃん』
ホラー・コミックスの生理感覚―C.バーンズの『ブラック・ホール』〔ほか〕
著者等紹介
小野耕世[オノコウセイ]
1939年、東京生まれ。映画・マンガ評論家。国際基督教大学人文科学科卒業。現在、国士舘大学21世紀アジア学部客員教授。2006年第10回手塚治虫文化賞特別賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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