内容説明
究極の数学パラドックス!豆が太陽と同じ大きさになるなんて―。あまりにも奇抜で大胆な証明・過激さゆえに、禁止すら求められたバナッハ=タルスキの定理。現代数学の重要課題を召喚するこの数学的発見の魅力の全てを、歴史から証明まで分かりやすく紹介。
目次
1 歴史―登場人物
2 ジグゾーパラドックスと不思議なパズル
3 準備
4 赤ん坊のBTたち
5 定理の証明
6 パラドックスの解明
7 実世界
8 過去から未来へ
著者等紹介
ワプナー,レナード・M.[ワプナー,レナードM.][Wapner,Leonard M.]
1948年生まれ。カリフォルニア州エル・カミノ大学数学教授。数学教育について多くの論文を発表
佐藤かおり[サトウカオリ]
東京理科大学理学部数学科卒業、お茶の水女子大学大学院理学研究科修士課程修了。現在アメリカ在住
佐藤宏樹[サトウヒロキ]
静岡大学名誉教授。理学博士。ニューヨーク州立大学ストニーブルック校客員研究員(1978‐79)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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やす
6
簡単そうな感じに惹かれて読みだしたが結構難しい。数学的才能のある若い人を数学の世界に引き込む目的と使命感を感じる。言葉や記号の定義が結構いい加減なところがあって読みにくかったり何がパラドックスか分からない内容の説明があったりもう少し編集した方がいい気がした。結局バナッハタルスキの定理はよくわからなかった。実体はスカスカな実体に分割できる。ってことなんだろうけど。。。2011/02/06
EnJoeToh
2
かなりの良著。ところによりハード。部分的に法螺。2009/12/02
ビター
1
ホワイトワイトを思い出しながら読んでたらラッカーの名前も出てきた。無限シフトが便利すぎる。2015/07/22
ピリカ・ラザンギ
1
バナッハタルスキ(BT)の定理を、関連人物からその証明、発展の可能性まで書いた本。物理的にはあり得ない(測度がないので)数学の話だが内容はわか易く?なっている。はじめは、馴染みのない自己言及性がもつゲーデルの不完全性定理、集合論の選択公理の話や、カントール集合などの密度や測度といった話。そして、互いに素に分割したものの集合を、ある規則で集めるとパラドックスが生まれる(BTと似たようなパラドクスは複数ある)。という話からBTの証明へ。最後にカオス理論から素粒子の崩壊、生成がBT論的に解釈できないかという話へ2012/05/06
じょいとも
1
集合論における奇妙な定理から数学の歴史と未来を検証する。 かなり難しく、証明の子細な内容は理解できないけど、数学のダイナミズムが伝わってくる2011/11/15