内容説明
権力誇示の殺戮―皇帝カリギュラ、ネロ、チンギスハン、チェーザレ・ボルジアから、スターリン、ヒットラーまで、世界の歴史とは「血塗られた」英雄たちの系譜だったのか。人類の狂気の総カタログ。
目次
1 海賊と冒険者
2 卑劣なる都市にあらず
3 皇帝ネロからコンスタンティヌスへ
4 ローマ帝国の終焉
5 混沌のヨーロッパ
6 暗殺者と征服者
7 旅行者と冒険者
8 勝ち誇る教会
9 歴史はルールを変える
10 個人主義から反乱へ
11 犯罪の世紀
著者等紹介
ウィルソン,コリン[ウィルソン,コリン][Wilson,Colin]
1931‐。イギリスの批評家・小説家。16歳で学校を辞め、独学で読書にふける。土管の中に住み込み、大英図書館へ通った伝説もある。『アウトサイダー』で国際的にデビュー。「怒れる若者たち」の一人。以後、思想・文芸からSF・神秘主義まで、多岐にわたるジャンルで旺盛な活動を続ける
関口篤[セキグチアツシ]
1930‐。詩人・英文学研究(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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Smith, Ordinary. Person.
2
教科書で学ぶ歴史は「上澄み」。その底には、謀略と暴力と殺戮の歴史が沈殿している。残された史料を元に異色の批評家が綴る"罪"の人類史! (原著の刊行は1984年なので、それ以降に発見された史料によって更新された史実もあるので、そことの相違には注意が必要。「事実は小説よりも奇なり」という言葉があるが、本書は「事実は小説よりも残酷なり」を示している。本書でまとめられている史実に比べ、創作で描かれる残酷行為がいかに生易しいか! 逆に言えば、創作における悪役や悪徳の描写について、本書は格好の参考書になるだろう。)2023/05/21
fest@蔵書整理中
0
なぜか新装版上巻のみ存在
Motonari
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原題のThe criminal history of mankindの方が内容にはあってます。上巻では近代まですが、歴史上の英雄的行為も現代の基準からみればかなりが犯罪です。下巻では、現代になり犯罪の質が変わってくるようです。2013/01/03