出版社内容情報
ガリレオ、ニュートンから、量子力学、相対性理論や宇宙論などの最新トピックまで、現代物理学が対峙する難問にアプローチする。
内容説明
ガリレオ、ニュートンの古典から、量子力学、相対性理論や宇宙論などの最新トピックまで、現代物理学が対峙するさまざまな難問に大胆・簡潔にアプローチする。自然界の法則を究めんとする、現代物理学の最先端で展開されている事象とは―。その深遠な面白さの中心部分が、定説に捉われず数式も使わず手掴みにされた知的冒険。
目次
1 科学の哲学
2 現代物理学の先駆けとなった古典的な諸概念
3 19世紀の物理学―原子論と連続性
4 初期の異常と素粒子
5 旧式の量子論から量子力学へ
6 量子力学―ハイゼンベルクの行列力学とコペンハーゲン学派
7 相対性理論の諸概念
8 特殊相対性理論から一般相対性理論へ
9 宇宙
10 量子力学と相対性理論の基礎における対立
著者等紹介
サックス,メンデル[サックス,メンデル][Sachs,Mendel]
物理学者。アメリカ、オレゴン州出身。UCLAにて物理学のPh.D.を取得。現在は、ニューヨーク州立大学名誉教授
寺嶋英志[テラシマヒデシ]
1941年、旧満州・奉天生まれ。京都大学理学部卒業、同大学院理学研究科博士課程修了。浜松大学非常勤講師(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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デビっちん
5
本書のテーマは、哲学と科学の立場から物理学を論じること。20世紀の革命理論である、量子力学と相対性理論の非両立性を説明するために、古典物理学から物理の法則を説明。著者の考えでは、量子力学は相対性理論に包含される。絶対視されていたF=maは、E=mc²にとってかわられた。物質の慣性質量は、その含有エネルギーの測度である。実世界の完全な理解に到達することなどありえない。自然の真理への抽象的かつ合理的なアプローチが正しく結論を導く。自然の諸法則の客観性は、人間の常識に優先して信用すべきものである。2015/05/06