内容説明
20世紀最大の思想家ウィトゲンシュタインの明晰性・厳密さ・審美意識によって構築された“家”の全ドキュメント。
目次
1940年代初期、ヘルミーネ・ウィトゲンシュタインにより書かれた「家族の回想」
配置図と外部
建築許可のためのプラン
内部
エントランス
扉と窓
照明
柱
主階の床
放熱器
金属仕事
ウィトゲンシュタインからウェーバー商会宛の手紙
著者等紹介
磯崎新[イソザキアラタ]
1931‐。日本を代表する建築家。思想・芸術への発言も多い(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
コットン
74
哲学者として有名なウィトゲンシュタインが建築もするとは…。文章と建物の写真から構成されています。1ページの空間の中に文字があるがそのバランスが良い。2023/01/09
ぽち
3
図書館にて。旧版の表紙デザインは本文にも使われている両開き扉の図面です。「開口部は、枠取られた壁全体のプロポーションに関連している。開口部分の半分は扉と柱間の距離に等しく、柱間の4分の1である。同じ寸法が扉と梁との間隔にも用いられている。」基本的にヴィジュアルブックの体ですが、写真に添えられた簡潔な文章が琴線に触れるものでした。ちなみに数式は出てきません。2014/03/10
doji
1
彼の設計した家と論考との類似性、ことばの建築としての哲学などなど、いろいろと興味が湧きつつも、彼がこの家を作ることによっていかに精神的危機を脱したか、のところがとても気になった。伝記も読んでみようとおもう。2019/04/17
YuYu
1
開口部のプロポーションの多様が面白い。この家は目の前まで言ったのに内覧できなかったので、いつか行ってみたい。2015/05/05
さざき
1
ストンボロー邸に関する本は河出書房の道の手帳 ウィトゲンシュタインとこれを読んだくらい。実を言うとMinecraftでストンボロー邸を作りたかったから購入したのだが、放熱機やら窓のプロポーションやら柱のへこみやらと簡略化しなければならない場所は多そうだ。そしてそんな簡略化なんてしたら1mmの狂いでも怒り出すウィトゲンシュタインの意を汲んだ建物にはならないだろう。2013/10/22