内容説明
蝶を追い翅を留めるように蒐集した自らの夢を、中国史上の文人・政治家の夢の数かずと並べ玩味し、夢と記憶、書物と歴史、そして人間精神そのものの不思議さの神髄に迫る。ライフワークである唐代の鬼才・李賀の夢の詩を中心に展開する草森宇宙の到達点。最後の連載完結。
目次
序(珠を食べる;さあ、帰矣;余は、飛行しつつ見る)
李賀の夢の詩(驚起の芙蓉;玉釵の落つる處;魚目を照らす;鶴か、蟻か、熊か、蝶か;檻を出ずる虎;懸腸草;癖なき者と交るべからず;一足飛びに腰に玉帯を;老兎寒蟾)
著者等紹介
草森紳一[クサモリシンイチ]
1938年、北海道生まれ。慶應義塾大学中国文学科卒業。ファッション誌の編集者を経てヒトラー、毛沢東のプロパガンダ、文学・歴史、カメラ、書画、デザイン、聴衆、都市、建築論などあらゆる分野で批評活動を展開。2008年3月死去
井上洋介[イノウエヨウスケ]
1931年、東京都生まれ。画家、絵本作家。武蔵野美術学校西洋画科卒業(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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