出版社内容情報
昭和のイデオロギーのアポリア「近代の超克」とは何であったか。「昭和日本」の徹底的な検証。
内容説明
「東アジア共同体」構想が浮上するなか、いまふたたび「近代の超克」が呼び戻されようとしている。侵略と解放が無自覚に混同されたまま戦われた戦争に追随した、昭和の思想的難題。その実態と核心は何だったのか?竹内好、三木清、小林秀雄、保田與重郎らの言説を批判的に読み解き、アジアにおける反戦平和の思想へ向けて、新たな扉を押しひらく。
目次
「近代の超克」論の序章―昭和イデオロギー批判
1(なぜ「近代」とその超克なのか―「近代の超克」と三つの座談会;中国の戦争の事実に誰が正面したか―座談会「大陸政策十年の検討」;「世界史の哲学」の時―座談会「世界史的立場と日本」;詩は世界秩序を変革する―日本浪曼派と文学的叛乱)
2(東亜と「日本的平和」の構想―帝国の冀求は東亜永遠の安定にあり;宣戦になぜかくも感動したのか―「支那事変」と「大東亜戦争」との間;たとえ戦争が無償に終わっても―保田與重郎の戦時と戦後)
3(日本近代批判と「ドレイ論」的視座―竹内好と二つの魯迅;「近代の超克」と戦争の二重性―竹内好と「永久戦争」の理念;アジア主義という近代日本の対抗軸―日本近代史と戦争の二重性;アジアによる超克とは何か―「方法としてのアジア」をめぐって)
著者等紹介
子安宣邦[コヤスノブクニ]
日本思想史。1933年川崎生まれ。東京大学文学部卒業、東京大学大学院博士課程(倫理学)修了。大阪大学名誉教授。日本思想史学会元会長(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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