出版社内容情報
ツインタワー崩壊の思想的意味とは──。
衝撃的WTC崩壊から生じた無残な跡地グラウンド・ゼロが、同時代に向けて発信し続けるメッセージとは何か。ビル消滅を見たいと願った人々の真情とは。9・11の勃発を、アメリカ文明に内在する病理として鋭敏に予見した存在とその根拠とは──。
大胆で重層的視座から浮き彫りにされる、事件の数奇な宿命と必然。現代の深層意識を探る画期的考察。
内容説明
衝撃的WTC崩壊から生じた無残な跡地グラウンド・ゼロが、同時代に向けて発信し続けるメッセージとは何か。ビル倒壊を見たいと願った人々の真情とは。9・11の勃発をアメリカ文明に内在する病理として鋭敏に予見した存在とその根拠とは―。大胆で重層的視座から浮き彫りにされる、事件の数奇な宿命と必然。画期的な考察。
目次
エイハブの脚
マリネッティの予言―「未来派創立宣言」から百年後
白い道と黒い道―アウトバーンの政治学
リベスキンドの三角形
光の恐怖
「無」の庭
グラウンド・ゼロ/墳墓/美術館
眼差しの「不在」
著者等紹介
飯島洋一[イイジマヨウイチ]
1959年東京生まれ。83年、早稲田大学理工学部建築学科卒業。85年、同大学大学院修士課程修了。建築評論家/多摩美術大学教授。96年、日本文化デザイン賞受賞。99年度アーキテクチュア・オブ・ザ・イヤー展プロデューサー。03年、『現代建築・アウシュヴィッツ以後』(青土社)でサントリー学芸賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ミツ
9
9.11と建築をめぐる論文集。書き下ろしの1章「エイハブの脚」が一番長く、サイード、ポー、メルヴィルを引き合いに出しながらアメリカの病理について論じるが、曖昧な連想と繰り返しが多く退屈。続く2章ではイタリア未来派とナチの思想とアウトバーンについて論じられるがあまり目新しさはない。3章になってやっと建築が主題になりテロ跡地再開発者のリベスキンドや安藤忠雄、建築と光についてなど、どれも短いながらも興味深い内容だった。現代建築というよりは文学、思想、歴史についての論考が多く、若干だまされた感あり。2013/09/08
KinugawaNZ
2
死の臭いを嗅ぎつけるの得意ですよね2010/09/24
i-miya
2
((2006.11読了))エイハブの脚、白鯨というテキスト、記憶、トラウマ、高島清『小説家ポウ』隠さないことによって隠す『手紙』 ジャック・ラカン『エクリ』(「盗まれた手紙」のゼミナール)ハーマン・メルヴィル『白鯨』1851、アメリカ・ルネッサンスの小説家、エイハブ=ブッシュ、エイハブ=テロリストという人も、メルヴィル・・・生前不遇の人、1891死亡、認知は第一次世界大戦中、D.H.ローレンス、下河辺美知子、エイハブ・・・異常な追跡、妄想、ザイード 1935エルサレム生まれアラブ系キリスト教徒として、192009/08/05
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- 和書
- 恋って苦しいんだよね




