内容説明
西洋の悪魔は完全に滅ぼされるべき絶対的悪とされるが、日本の鬼は降参するや否や人間世界に取り込まれ、ときに福神として崇められる。この違いは何を意味するのか―。神話学の第一人者が、鬼と悪魔の系譜をたどり、西と東の文化原理を明らかにするユニークな考察。
目次
第1部 鬼と神―日本(鬼からも福を得る日本の多神教の知恵;高千穂と阿蘇の伝説と祭りに見る鬼の正体;高千穂の夜神楽の中の荒神と岩戸神楽;竹切会式の大蛇と「ゆりもどし」;大国主とナマハゲの鬼)
第2部 神と悪魔―聖書とインド(聖書に見る神と悪魔の戦い;インド神話の中の神々と悪魔たちの戦い)
著者等紹介
吉田敦彦[ヨシダアツヒコ]
1934年生まれ。東京大学大学院文学部西洋古典学専攻課程修了。学習院大学名誉教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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紫暗
0
タイトルからはあまり想像できない内容でした。鬼と悪魔の話はいったいどこに行った?っていう感じです。色々と調べたのはわかるけれど、引用文を延々と載せられても…。それは「黙示録」を読めばいいだけのことで、そこの説明をしてほしいんですよ…。結局、調べた文献が列挙されているだけで、考察が載っていない気がしました。どんな文献を参考にすればいいのかくらいはわかりますが、その文献に対する考察がほしいのであれば他の本を当たるべきですね。2012/02/05
石橋
0
鬼と悪魔の比較がない。特にキリスト教のくだりはほんと退屈。一神教と多神教の違いをもっと教えて欲しかった。2010/05/16
catfist
0
日本人の優位性を示したいのが見え見えの恣意的な書き振り。「鬼」「悪魔」に関する事例の集積として読むべきだろう2020/10/17
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