内容説明
フロイトやユングらの西洋の深層心理学に拮抗し、それらを包括・統合する可能性さえもつといわれながら、長く伝統の中に秘められたまま、現代思想の広場に開かれることのなかった唯識をトランスパーソナル心理学的アプローチで読み解く。
目次
第1章 東と西の心理学
第2章 自我の否定と心の構造
第3章 生命情報の世界
第4章 深層自我識
第5章 意識と五感の世界
第6章 唯識の意味
第7章 世界認識の三様式
第8章 覚りへの五段階
追章 唯識の実践
著者等紹介
岡野守也[オカノモリヤ]
1947年生まれ。関東学院大学大学院修了。サングラハ心理学研究所主幹
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感想・レビュー
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魚京童!
14
唯識唯識。2017/02/06
鯨、或は山田
3
大乗仏教に対して本覚っぽいニュアンスを匂わせるのはまだ構わないが、対立する中観思想、禅宗との対比や小乗仏教(改訂した時に直す気はなかったの?)との位置付けなど、著者の仏教理解には疑問を挟む余地がある。まぁその辺りは本書の趣旨ではないし、著者本人も気にしていないだろうけれども。唯識の最大の特徴である八識を心理学(トランスパーソナル心理学)の観点から読み解く、というもの。実際に引きつけた内容に思えるし、論理的な唯識を、心理学の語彙で展開しながら、最後の章に実践的な禅定を置く構成も良い。一般的にも普通に読める。2014/07/18
Go Extreme
1
https://claude.ai/public/artifacts/c48a0569-f91c-4e40-8ce3-ee6ab5f18063 2025/06/26
nakaji47
1
仏教の心理学と言える唯識について、西欧の科学的心理学との接点から解説した入門書。 西欧哲学と仏教とは相容れるものではなかったが、無意識の発見によりその接点の可能性が見えてきた。 本書は深層心理学として一般の人にも分り易く唯識の教えを解説することに成功している。 エゴの極大化が進む現代社会に於いて、唯識の教えは最後の拠り所であろうか。 一般人が覚る事など夢ではあるが、可能性を知っているだけでも救われる様な気がする。2012/01/15
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- 和書
- 4級漢字検定 〈’98〉