内容説明
雑音飛びかう街頭から車内放送やイヤホンの漏れる音まで、とにかく騒々しすぎないか今の世の中。思想・芸術を語る言葉すら、けたたましく空虚に上滑りしてはいまいか。ものの本質とじっくり対峙するための静寂は、どこに消えてしまったのか―。
目次
沈黙恐怖
接触恐怖
草野心平さん
日本語の行方
きれいな興奮
ミレニアムをめぐって
はじめてのカンボジア訪問
季節感について
「この世の関節が…」
様式について〔ほか〕
著者等紹介
粟津則雄[アワズノリオ]
1927年、愛知県生まれ。文芸評論家。東京大学フランス文学科卒業。法政大学名誉教授。いわき市立草野心平記念文学館館長。『詩の空間』『詩人たち』によって歴程賞、『正岡子規』によって亀井勝一郎賞を受賞。評論活動の業績によって紫綬褒章を受ける。ランボー、世阿弥の研究をライフワークとする。著訳書多数
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