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内容説明
「お金を持っていない人がいます。人の心を信じない人がいます。一生、政治的な信念をもたずに過ごす人がいます…」チェコの国民的作家チャペックによる、ユーモアあり、機知あり、諷刺ありの素晴らしき人間賛歌。
目次
女性と職業
新しい森
無為礼賛
身震いする世界
成功
陽気なのはどっちだ?
俳優としての動物
不思議なこと
マッチ箱
小さなプラハを支持する
チェコ料理について
男と武器
闇の発見
本はどこへ消えるか
映画の限界
映画対演劇
機会の支配
検閲の場合
わが国の選手とその相手
ブラックバードの性格
寓話
伝染
「しかし人間」について
引越し業
自分の身の回りについて
仕事について
棒占い
日曜日
著者等紹介
チャペック,カレル[チャペック,カレル][Capek,Karel]
チェコの国民的作家(1890‐1938)。プラハのカレル大学などに学ぶ。1921年、リドヴェー・ノヴィニ(民衆新聞)社に入社し、ジャーナリストとして活躍する。画家である兄ヨゼフとともに、戯曲や童話などにおいても多くの優れた作品を残した
田才益夫[タサイマスオ]
演出家・翻訳家。1933年生まれ。九州大学卒
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ひらり なつ子@療養中 気持ちは元気
3
エッセイ集。書かれた時期が90年ほど前と考えながら読むと面白い。先見の明がある。広い視野で物を見、あらゆる角度から見る。また、自分の感情も俯瞰し、分析してみる。外の状況との因果関係を探る。こんなことを毎日していれば、書くネタに困ることはないだろう。物書きとはこういう生物なのかと思わせる。「無為礼賛」が印象に残った。仏教の「無」に通ずるところがある。2014/06/03
Isuke
0
図本。女性と職業、伝染、どちらが陽気か、など短いながらも心躍る読み物。2017/02/09
あきこ
0
絵本ではないカレルチャペックの本を始めて読んだ。100年ほど前に書かれたとは思えないリアリティがあり、ジャーナリストとしての鋭さが怖いくらいである。また、可愛らしい挿画が童話のようでありながら、内容は鋭いのだ。この100年で人間の世界は変わっていないということか?でもその解決も人間の力でしかできない。技術的な進化はとげたけれど、文化的、人間的にはこれからということだ。豊かになったと感じているのは錯覚なのかも。2010/06/15