内容説明
ぼくは、生涯において三人の異なった女性を知り、そしてぼくの内部の三人の異なった男性を知った。ぼくの生涯の歴史を書くことは、この三人の形成と崩壊を、またこの三人のあいだの妥協を描くことだろう―。これまで世界的にもあまり紹介されることのなかったベンヤミンの「人間学」断章を精読、新しいベンヤミン像を提示するとともに、その思想の読解にも新たな地平を切り開く。
目次
第1章 街路の異性
第2章 指輪と結婚
第3章 夫婦関係の弛緩と「人間学」断章
第4章 「人間学」断章と『親和力』論
第5章 第三の女
第6章 大根役者の旅―リガへ、パリへ、モスクワへ
第7章 恋と愛のはて
第8章 生の正午
著者等紹介
三原弟平[ミハラオトヒラ]
1946年生まれ。ドイツ文学専攻。現在、京都大学大学院人間・環境学研究科教授
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