内容説明
若き日の結核療養所で出会った、無名時代の福永武彦、結城昌治、吉行淳之介との交遊、旧制高校時代の屈託ない友情など、荒廃の時代の生命の意味に、こみ上げてくる熱き想い―。遠ざかる青春・変貌する街並みに、一期一会の鮮烈な「生」を透視し、戦後の原風景を描くエッセイ群。
目次
清瀬療養所断章(えごの花降る;文人たち;外気舎;女子病棟)
聚蚊館異聞(赤城清のこと;聚蚊雷をなすべし;指ヶ谷町周辺)
四谷界隈(四谷今昔;須賀町の家;母の遺句集)
二人のわが師
真一郎さんと宇佐見さん
旧制一高の歌人たち
「世代」の仲間たち
鷲尾克巳の手記
縄文芸術館
吉野山上の夏
銀山温泉再訪
ベルン行
糸杉の丘
著者等紹介
太田一郎[オオタイチロウ]
1924年東京生まれ。歌人・評論家
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。