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内容説明
ネット上を情報が飛びかう現代社会で、著作権や特許はどんな変化を被るのか。「存在論」の議論を使ってコンピュータの世界(サイバースペース)を厳密に分類わけし、ネット社会の未来へ向けて、法律や社会の抜本的再編を提唱する。
目次
1 予備的な問題
2 存在論、その正しい対象と方法
3 法的存在論の方法論
4 知的財産の法的存在論
5 ソフトウエアの法的存在論
6 サイバースペースの常識カテゴリー
7 人工性と表現
8 サイバースペースの新たな存在論
9 サイバースペースの新たな存在論の意味
著者等紹介
ケプセル,デイヴィッド・R.[ケプセル,デイヴィッドR.][Koepsell,David R.]
ニューヨーク州アマースト在住。ニューヨーク州立大学バッファロー校応用存在論センター事務局長・助教授(哲学)。米国の代表的ソフトウェア会社Bowstreet.comの顧問存在論者
田畑暁生[タバタアケオ]
東京大学大学院修了(社会情報学)。現在、神戸大学発達科学部講師
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
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SnowFlakeShow
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常識に依拠した存在論を用いて特許と著作権の保護の対称となるものの共通点を明らかにし,いずれも意図的に作られた人工物,すなわち表現であるとする.そして,統一的な知的財産の枠組みで扱うことを提案する.また,サイバースペースの特殊性は神話にすぎず,既存のメディアと同様の枠組みで扱えると論じる.一方,人によって作られた「表現を行うもの」の性質については,この存在論で扱いきれない問題であるとしている.人工生命アートなど,(意図を持つとまでは言えないにせよ)すでにそのような試みは行われており興味深い.2012/02/16