内容説明
19世紀アメリカの「婦人」雑誌を編集した女性たちは、「女性読者」という公共空間を切り開き、ポーやストウ夫人を「職業作家」に育て、現代文学、文化の基礎を築いた。当時50万部を超えた人気雑誌の女性編集長に焦点をあて、従来の文学史が「センチメンタル」と切り捨ててきた彼女たちの活躍を現代に甦らせる。
目次
1 一九世紀の女性編集者たち
2 知的平等から道徳的差異へ
3 本質主義と女性の権利―ヘイルの男女分離主義理論
4 プロの作家を育てる
5 読書する女性たち
6 ヘイルの文学観―詩と短編小説
エピローグ 現代に生きるヘイルの遺産
著者等紹介
オッカー,パトリシア[オッカー,パトリシア][Okker,Patricia]
アメリカのミズーリ大学准教授。19世紀アメリカにおける雑誌文化と女性文学との関係を中心に多数の論考を発表
鈴木淑美[スズキトシミ]
日本経済新聞記者、慶応義塾大学大学院(アメリカ文学、博士課程修了)、清泉女子大学専任講師を経て、翻訳家
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