内容説明
イタリア未来派、ダダ、ロシア構成主義、バウハウスなど、西欧の最先端の芸術運動を間近に体験した日本の前衛たち。彼らはそこに何を見、いかにして独自の芸術形態を創造していったのか。鮮明な輝きを放つ若き芸術家たちの情熱と創造の秘密を、膨大な資料と緻密な分析から丹念に解き明かす。
目次
1 “マヴォ”の時代―美術・舞台・演劇の革命(東郷青児の登場―日比谷美術館と青鞜社;柳瀬正夢と“マヴォ”―「前衛」的ヴィジョンの生成;村山知義の意識的構成主義―「すべての僕が沸騰するために」 ほか)
2章 還流する美術運動(受け継がれる「バウハウス」体験―仲田定之助をめぐって ドイツ/日本;ゴンチャローヴァ、ラリオーノフと日本人―画家、コレクター、「劇友」 ロシア/日本;“タミの夢”とモダニズム―久米民十郎とエズラ・パウンド イギリス/日本 ほか)
3章 モダニズムの時代へ(岡本太郎のアヴァンギャルド;板垣鷹穂と昭和初年の美術批評;メカニズムの水脈)
著者等紹介
五十殿利治[オムカトシハル]
1951年生まれ。近代美術史専攻。早稲田大学大学院修士課程修了。筑波大学芸術学系助教授。博士(芸術学)
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