内容説明
『サロメ』『幸福な王子』から『獄中記』まで世紀末文学の精華に、ワイルドは己れの未来を予見し物語化を計った―。運命のシナリオの如く作品世界を実生活で演じきり、人生の絶頂と奈落を生き抜いたワイルドの真実とは。精神分析的手法を駆使した画期的な世紀末芸術論。
目次
第1章 『サロメ』―ワイルドの人生の終焉と、その発端において
第2章 病気とインスピレーション
第3章 手紙のなかのワイルド
第4章 『まじめが肝心』の弁証法
第5章 『獄中記』致し方のない死
著者等紹介
ノックス,メリッサ[Knox,Melissa]
1957年生まれ。米ニュージャージー州、セント・ピータース大学助教授。英文学研究。現在アナイス・ニン論を準備中
玉井〓[タマイアキラ]
1946年生まれ。大阪大学大学院修士課程修了。現在、大阪大学文学部英文科教授。著書に『トーマス・ハーディと世紀末』『批評の現在』ほか
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