内容説明
東洋の宗教と西洋の心理学を架橋し、近代のパラダイムを根底から覆すトランスパーソナル心理学。そのセラピーの実際を紹介するとともに、現代アメリカの最先端を行くこの学問＝思潮を思想史の中に位置づけ、人類史的意義を明らかにする。トランスパーソナル心理学の全領野をカヴァーした決定版マニュアル。
目次
第１章 トランスパーソナルとは何か
第２章 カリフォルニアの悟り志向
第３章 成長の極限に向かって―マズロー
第４章 悲惨の極限から―フランクル
第５章 最初の体系的トランスパーソナル心理学―アサジョーリ
第６章 心理学と東洋宗教の融合―ウィルバー
第７章 悟りへのなだらかな道？―グロフ
第８章 トランスパーソナルと日本
第９章 トランスパーソナルの現在
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
estarriol
4
天外伺朗氏の本にトランスパーソナルの記述があり、偶然図書館で見つけたので借りてみた。トランスパーソナルについての入門書という位置付けであり、極端に難解な表現もなく読みやすかった。宗教性・霊性と科学の融合に関するもので、初めて見聞きする内容も多かったが、革新的に感じた（２０００年出版の本だが…）個を超越した心的領域の存在。体験しないと信じられないのだろうが、ある種の可能性を秘めたものであると確信する★★★★2020/06/16
905
2
著者は元牧師だが、その後、滝沢克己、八木誠一に深く影響を受け、果ては秋月龍珉に禅を師事した経歴を持つ。三者に深く興味を抱いている自分がこの著者の書く本を手にすることになったのも、単なる偶然ではないように思った。2013/05/28
oko1977
1
・幸福とは自分の条件を考えることがら気をそらすことだ。 ・トランスパーソナルとは、近代的個人（自我の正当な面である科学・理性・批判性）は十分に受け継ぎつつ、古代の英知（宗教・霊性）を再発見し、近代の個人主義が陥るエゴイズムとニヒリズムという限界を越え、個人主義に変わる人生観、世界観、ライフスタイルを提供するものだ。 ・自己超越の段階に進むことができる ・生まれつき人間の心は構造的にそうした成長の可能性をもっている。 ・その成長は適切な方法の実践により促進できる。2023/12/26
905
0
禅や唯識への関心からトランスパーソナルにも少し興味を惹かれてたけど、ちゃんと入門書を読むと、トランスパーソナルにかなりの可能性を感じた。これから、もうちょっとこの方面を耽読してみよう。2010/11/11
kao
0
★4.32003/12/04
