内容説明
老人。でもバスがあるし、パスだってある(使ってないけどさ)。歳をとることはいろんなしがらみやわずらいを忘れて自由になること(身体は不自由になるけどさ)。バス、本、映画、飲酒、居候、旅…いよいよ極まるコミさんの脱力弛緩ライフのすすめ。
目次
毎日二本の試写を
希求切望
ベルビューのマミのうち
一週間
土、日曜はバス
アメリカからかえってきて
病院にいかなきゃ
五反田の試写室
とつぜんのベルヴューに
海苔はアメリカの香り?〔ほか〕
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
踊る猫
24
さほど優れた随筆ではない。だが、コミさんの飄々とした生き方は憧れてしまう。年老いても女性を愛し、映画を愛し、町に出て安くて旨いものを食う。そこに一切気取りがないのが逆に凄い。岩波文庫の哲学書を読むのもハイソだからとかそういうミエがあったわけではなくて、コミさんにとっては自然な営みだったのだろう。ワン・アンド・オンリーの文豪の生き方について考えさせられるが、意外と立ち位置的には植草甚一のようなニヒリスティックでアナーキーなクソジジイとも近かったのではないかとも思われ、もっとこの生き方に触れたくなる。なかなか2020/06/23
hirayama46
4
1999年刊行の日記調のエッセイ集。2000年に逝去したので、あとがきに「その旅行も、本も、生きているかぎりは、これでおしまいかもしれない」というのが本当になってしまったのだな……と切なくなります。内容としてはカジュアルなもので、読み応えがある向きではありませんが、瀟洒で洒脱ながらもある種の無頼さ、ハードボイルド的なところがあるのが楽しいですね。文章表現としては、文中でも言及されているひらがなの使い方が興味深く、あ、ここまで開いてしまうのか……と思うこともしばしば。なるほどなあ。2021/03/29
ミカヅキカゲリ
1
わたしのブログと大差ない文章だ。2011/10/23
ぼちゅ
0
小実昌さんの作品は初めて読みました。軽快で気楽な文章。ちょっと同じ内容の部分が多かったけれど、あちこち飛び回ってそのバイタリティに感心。ああ、私ももっといろんな世界に飛び込んでいこうっと。2016/08/16
モーリス
0
ふつう
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- 和書
- 童貞地獄 ライバルKC