内容説明
同性愛を異質化し、周縁へと追いやる異性愛主義は、19世紀末に始まったものにすぎない。メルヴィル、ニーチェ、プルーストなどを読み解きながら、その中にホモ/ヘテロセクシュアルの分断を不可能にする揺れを発見し、セクシュアリティの混沌を見つめる意欲作。
目次
公理風に
クローゼットの認識論
二項対立論(『ビリー・バット』―ホモセクシュアルのいなくなった後で;ワイルド、ニーチェ、男の身体をめぐるセンチメンタルな関係)
クローゼットの野獣―ヘンリー・ジェイムズとホモセクシュアル・パニックの書
プルーストとクローゼットの見せ物