内容説明
知のパラダイムの大変動を促した19世紀末のダーウィン進化論。20世紀最大の知的成果たる精神分析は、その土壌から生まれた全く新しい知のかたちであった。膨大なフロイト資料を渉猟し、フロイトの理論体系の根源にある進化論の影響を丹念に読み込み、フロイト理解の新地平を拓く。
目次
第1部 フロイトのギムナジウム時代―1865‐1873(ヘッケルによるダーウィンの大衆化;ダーウィン、ラマルク、およびラマルキズム;適応と葛藤 ほか)
第2部 フロイトの医学部在学中のダーウィン派の教育と科学―1873‐1882(「われわれの多くは先生たちを通じてのみ科学の道に案内された」;カール・クラウスと新ダーウイン派生物学;フリッツ・ミュラー。クラウスの模範的なダーウィン派生物学者 ほか)