内容説明
ユダヤ民話集の決定版。ユダヤ人はイエスを救世主とは認めない。彼らをささえたのは、旧約の律法とカバラの神秘と語りつがれた民話であった。本書は、イスラエル民族博物館が徹底して蒐集した口承資料を、従来の文献資料とあわせて編纂した「初の世界規模のユダヤ民話集」。
目次
プラハのゴーレム
サンヘドリンの判決
ラビの妻に救われた王
レイナのラビ・ヨセフの物語
ラビのイサク・ルリアとエルサレム行きをためらった者たち
安息日の二つの編み巻きパン
聖なるアリと穴から登った王
指
生まれ変わった花嫁
土器の樽
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
アカツキ
5
この本はキリスト教が落とされて書かれているのが不思議な感じでおもしろい。特に好きなのは、妻次第で男はどうとでもなると言って王宮を追放された王妃の細腕繁盛記「153話・王妃と薪売り」。この本では女性は軽んじられているという印象を受けていたので、聡明で勝ち気な王妃の言動が小気味良かった。やもめの薪売りも幸せになる大団円で後味も良い。王の失言で悪魔に連れ去られた王女を救いに行く副王「245話・失踪した王女」の最後の適当さに苦笑。不人気で連載が打ち切られた漫画のようだった。2023/12/20
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