内容説明
笑うとジャスミンの香る王様、神様を飲み込んだバラモン、音楽の好きな悪魔、鬼女の王妃、自分の左半身と結婚した王子…。さまざまな口承民話のなかから宗教や階級を超えて根付き、今も語り伝えられる物語を選りすぐった、豊醇な民話の世界。
目次
壁に話せ
話されない話
星占い師ゴーパール・バール
ボポルーチ
ジャスミン王
聞き手を探す話
賢い嫁さん
床屋とバラモンの悪魔
魚が笑ったわけ〔ほか〕
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
未完AAA
1
動物は話せるもの。神様や運命も出し抜けるもの。手足は復活するもの。山賊は木の下に集まるもの。地位が賢さではない。すごいことができても賢いとは言えない。優しいことや正しいことは幸せとなって返ってくる。どこでも同じようで、やっぱり違いや特徴はあって、それでも同じように思えるから民話って不思議。2016/11/18
不以
0
ブラフマーが農民にしてやられるような姿や、皮肉めいたバラモンの描写に、なんだか驚かされた。宗教基盤のカーストでガチガチというイメージで実際そうらしいのだけれども、やっぱりこういうものが出てくるんだなあ。日本のそんなにメジャーでもない民話に酷似した話がいくつかあり、なにか感じるものがあった。2012/11/04
KBS
0
インド中の話を笑えるものからブラックなものまで収録。バラエティも民族色も豊か。2011/03/30
cham_dog
0
「語る」ことに意識的な民話集。2010/05/08