内容説明
イザナギ、イザナミの兄妹婚のように、近親相姦が重要なモチーフをなす神話は、世界各地に存在する。世界の破壊力でもあると同時に、創造力でもある近親相姦の象徴的意義や、また食人のタブー、エクスタシーの起源など、制度としての文化の深層をときあかす。
目次
第1章 神話と近親相姦
第2章 聖書説話の神話的構造―エフタの娘とイサク
第3章 元型の神話学の試み―アフリカ神話にみるトリックスター像と呑みこむ太母像
第4章 食事と陶酔の起源―文化の獲得と解消の神話
第5章 黄金と美女―ギリシア神話に語られたその神性と魔性