内容説明
男色、小児愛、老人愛、近親相姦、獣姦、屍体愛、スカトロジー、嗜虐、フェティシスムと、強靭な構想力によって、人間の深層にひそむ性の異常を描きつくしたサド文学の代表作。ロマン主義の先駆、フロイト及びシュルレアリスムの祖として位置づけられるサドの形而上学の原点となった大作の完全翻訳。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
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2
フランスのエマニュエルカントらしい2021/05/06
chiyamemaru(凛)
2
サドマゾの言語原点の作品。エロとグロの世界。マルキドサドの世界がわかる。いろいろな性癖がある人間を物語っている。2013/08/10
しんすけ
1
サドがバスティーユ監獄で構想を練った作品。序章、第一部~四部の5部構成になっているが、完成しているのは序章のみ。第一部は、ほぼ完成ともいえるが、ところどころ構想と思える文章が入っている。第二部~四部はほとんど未定稿であるが、サドがどのようなことを構想していたかは予測できる。グロテスクな内容の故に発禁処分にされたとされるが、淫蕩な行為を為すモデルに高僧や官僚が多く挙げられている。それが真実をついていたからとも、想像できる。2015/12/30
clover
0
他のとは違い完全版。後半3ヶ月が簡単に書かれているとはいえ、良い物語だった。自分の想像しえない世界を覗く事で、自分の経験の幅が広がった。これこそ小説の醍醐味だと思う。
澤水月
0
900627 佐藤晴夫の完訳版。映画化が「ソドムの市」(パゾリーニ監督)で、梅川昭美による三菱銀行篭城事件へと繋がることになる