内容説明
自然科学上の発明が、いかにして近代のパラダイムを作り上げたか。望遠鏡、寒暖計、空気ポンプ、顕微鏡、経緯儀、避雷針など、近代を方向づけたさまざまな科学機器の変遷を、思想史との関連で位置づける、画期的な試み。
目次
道具としての眼―ガリレイと望遠鏡
望遠鏡と反省―ガリレイ、アーレント、ブルーメンベルク
17世紀のサイクロトン―空気ポンプの発見者オットー・フォン・ゲーリケ
ARCANA NATURAE DETECTA―顕微鏡による自然の秘密の発見
問題としての普遍化―あるいは寒暖計の緩慢なる発明
楽園の再生―ユートピアと小道具の進歩
時計仕掛けの世界―近代初頭における時計のメタファー
問題としての精度―あるいは経度の探究
全国測量―あるいは地球の三角測量
自然の脱魔術化―18世紀における避雷針の受容
アレクサンダー・フォン・フンボルト―あるいは直観の再獲得と喪失