出版社内容情報
先端諸科学の成果を背景に新しい哲学的見取り図を提示し、意識の生成や進化の解釈に画期的地平を拓いたデネット。それは新しい無神論として強い反発もまねきながらも、数々の論争が生まれるきっかけとなった。本特集では、今年四月に惜しくも逝去した彼の業績を振り返り、異才デネットが到達した論理の全貌を解き明かす。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ami
3
デネットガイドブックとしてちょうど良かったです。デネットの本を大量に出してる青土社だけあって寄稿者の選定が的確でどの論考も面白かった。2024/09/15
thinkeroid
0
三中記事が進化の側のアイデアを捉えるうえでとりわけ有益だと思う。意識についてデネットは多く書いてきたとはいえ、正直なところ、進化という補助線を使って「自然化」、つまり物質として生じる現象だと理解できるんだよと主張したことが最大の貢献だった。デネットは「万能酸」「スカイフック」などの喩えをいっぱい出してきたが、全部がうまいというわけではない。そもそも例えば意識を「多重草稿」とするあたりからしてピンとこない。2024/09/05
-
- 和書
- 真理先生