出版社内容情報
「読書離れ」が叫ばれて久しい一方、インターネットを通じた読書会が盛んに行われ、本の読み方を主題にした書籍や動画も広く受け入れられている。くわえて読書バリアフリー法が施行されるなど、書籍というメディアへのアクセシビリティも問われつつある。本特集では、多様な読み手の実践にも迫りながら、読むという営みのゆくえを広く考えたい。
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本屋のカガヤの本棚
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
壱萬参仟縁
53
特集からして読書家には避けて通れないトピック。巣内尚子「私たちはなぜ読もうとしないのか」では、読むことはときに支配側の言語・文化の強制的な導入と被支配側の言語・文化の否定や禁止が実行される中、支配側が正しいと推奨される(51頁下段~)。このところ、政治家のことばが気になっていたが、市民の言語とどう齟齬が生まれているか? 税金を取る側と取られる側の立場の違いも大きい。どんな言説化をすべきか。時に相対化が必要と思った。そのためにも、読書行為で他者の表現法から自分の言語文化を自省しておきたい。2024/09/29
北京ダック
4
書評家の三宅香帆さんの言葉を読みたくて手に取った。 三宅さんとなんだか同じようなことを考えていた自分に気付かされる。 僕の中の孤独を言葉にしてくれ、そして本を読むことの素晴らしさを教えてくれた先輩にとても感謝している。そして今日も本を手に取ろう。2024/10/12
HH
0
●読書会のススメ(アダム・タカハシさん) 『わたしは『自分が読みたいものを書物に読み込んでしまう』あり方を、『自己愛的な読み』と呼んでいる。読んで『わかった』と感じるものが、実は単に自分の鏡像を確認しているに過ぎないからだ。ゆえにロラン・バルトは『再読を軽んずる人は、至る所で、同じ物語を読まざるを得ない』とおそらく述べたのだと思う。 1度目に読んでわかるという場合、それは単に自分と出会っているだけである。再読をすることで、はじめて自分の当初の意識の外にあったものに目を向けることができるようになる。2024/11/10
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