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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
やいっち
64
6年ぶりの再読。この間に起きたことと云うと、なんといっても、一昨年からの新型コロナ騒動。こちらはウイルスだが、その前に微生物の世界も未解明の部分があまりに大きい。今般のコロナウイルスは、免疫に絡んで、自己・非自己の識別自体の問い直しをも迫っている。宇宙像の大変貌が劇的な渦中にある中、微細な生物・非生物の世界でも理解の大変貌が劇的に遂げられつつある。2022/05/21
おおにし
17
微生物特集なのに、微生物の写真が一枚も登場しないのは流石「現代思想」誌。微生物学の科学解説から、発酵食の小泉武夫さんや「腐る経済」の渡邉夫妻の対談まで盛りだくさんの内容。印象に残ったのは活性汚泥排水処理場での稼働率が5%程度で、今の工学技術では微生物生態系を十分に活用できていないという話。その道の専門家が活性汚泥菌を今までこき使ってきたことを反省して、全国の排水処理施設の脇に活性汚泥菌の慰霊碑を建てたいと言っているそうだ。微生物のご機嫌を取りながら、何とかその恩恵に縋っているのが現在の我々の実態だ。2016/06/23
やいっち
10
この数年、苔など微生物の世界がマイブームで、関連する本を何冊か読んできたが、こうした特集号で、微生物の世界について、全般的な知識を得ることができて助かる。 どうやったって、専門家じゃないし、全ての本を読めるわけもないのだし、専門家の展望を参考に、次に読む本を物色する。 特に、最後の田中祐理子氏による、「臨界・生成・われわれの知――「微細な生」が与えるものについて」は、思想的展望を得ることができて助かった。 微生物の世界の探求を通じて、科学のパラダイムも、いま、変わりつつあるのだ。 http:2016/07/25
うえ
8
「人ウイルスと呼ばれているものは、人類が出現するはるか以前から動物と共に存在し、それが、さまざまな形で人の間で広がるようになったものである。…現代社会では、野生動物と人の距離が縮まった結果、野生動物に共生するウイルスが、エマージングウイルスとなって、致死的感染を引き起こしている。21世紀に入ってから突然出現したサーズウイルスやマーズウイルスは五〇〇〇万年前からコウモリと共存してきたと考えられる。…自前の代謝機能を持つ細菌は生物の仲間に入れられているが、ウイルスは生物とはみなされていない。」2020/07/04
みゆき
8
特集に惹かれて。見えないけれど確かにそばにある「微生物の世界」に思いを馳せる不思議な感覚。2017/01/20