感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
うえ
7
「フランクル自身は…ニヒリストではない。彼にとっては「神は死んだ」のではなく、「隠れている」にすぎない。実際、「神の死」が神自体の死ではなく、神への「信仰」の死であるとすれば、人間にとって神は「隠れている」にすぎないとも言いうるであろう。彼は「意識されざる神(無意識の神)」について、「それ自身隠されたものである神に体対する人間の隠された関係」と述べている。彼によれば、神は本来、人間にとって隠されており、また人間の神への関係も本来的に秘められた無意識的なものである。」2021/08/15
きょ
4
夜と霧は未読ですけど、フランクルのエッセンスを著名人というか、フランクルに詳しい人たちが解説しています。私の関心のある若松英輔氏も書いています。人生の意味…考え続けたいことです。それから、繰り返し挙げられる名言、人生があなたに絶望することはない、であるから、それでも、…にも関わらず人生にイエスと言おうということ。いかに生きていくのか、どう生きていきたいのか、いかに在りたいのか いつまでも心の中に忘れずにいたいです。2014/06/05
mutante
4
P138〜P139 諸富祥彦「患者さんと友だちになる。それは素敵な考え方ですね(中略)それにしても、森川先生はその人とほんとうに友人になったという(笑)」森川すいめい「はい、友人になって、私が外で講演するときに手伝ってもらったり(笑)診察室にももう来なくなって‥」等々、フランクルに影響を受けた文化人の金言ばかりの良著。 姜尚中の自分の知識だけをひけらかして対談になっていない部分を除けば完璧だったのに。2013/04/22
ナディル
2
下世話な話だがこの本でフランクル氏には依存症的にベビースモーカーで濃いコーヒーを飲むところがあったということを知った。空の上で響いているようだった氏の言葉が地上に降りてきたような気がした。「夜と霧」でずっと気になっていた「最も良き人々は収容所から生きては帰らなかった」(記憶です)ということをそのまま受け取れるようになった。自分は断じてそのような者ではないが「なぜ?」と問わずにいられない。この先は心理学の領域ではないのかもしれない。2025/08/22
くま
2
フランクルの夜と霧を読み手にとりました。「私は人生にまだなにを期待できるか」ではなく「人生がわたしになにを期待しているのか」というフランクルの言葉に、自分がいま迷っているということの傲慢さ(?)のようなものを感じました。
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