出版社内容情報
ゴダール死去とはいったいなにごとであるのか、〈映画〉とはゴダールにとって(/において)いったいなんであったのか、ゴダールの〈映画史〉とはなにか、幾度となく、しかし断片的にくり返された問いかけが決定的な切断とともに再起している。いまも〈映画〉は粛々と起動しつづけている、JLGのピリオドより始めよ。巨匠ジャン=リュック・ゴダール追悼特集。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ルンブマ
3
畠山宗明さんの「ゴダールとエイゼンシュテイン : 『つなぎ間違い』から『重なり合い』へ」が特に面白かった&ものすごくためになった。映画に関わる「言葉」のクリアな歴史化を通じて、ゴダールのモンタージュを、(明確な差異ではなく)「似たもの=差異を概念的に言うことが難しいもの」たちのモンタージュとして析出するもの。この「言葉」の歴史化は、映画に詳しくない私のような人間には本当にありがたかった。また、ゴダールの(そしてエイゼンシュテインの)試みをより丁寧に見れるようにもなった。オススメです。2023/11/16