出版社内容情報
ウクライナ生まれの作家アレクシエーヴィチ。デビュー作「戦争は女の顔をしていない」で500人以上もの独ソ戦争従軍女性の証言に耳を傾け「声による小説」という文学のかたちを確立させて以降、個人の内面の物語の集積として社会の実像を描き出してきた。第二次世界大戦、アフガニスタン侵攻、チェルノブイリ原発事故を取り上げたその後に続く一連の作品群は「現代の苦しみと勇気に捧げられた記念碑」と評され、ノンフィクション作家としてはじめてノーベル文学賞を受賞することとなった。そしていま、アレクシエーヴィチの追い続けるテーマはアクチュアルなものとしてわたしたちの眼前に迫っている。「戦争は女の顔をしていない」のコミカライズが注目を集め続け、今夏、同作を原案とした映画「戦争と女の顔」が公開される。今こそアレクシエーヴィチの織りなす文学と、彼女の拾いあげた幾つもの声に耳をすませたい。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
yoneyama
8
ルカシェンコの圧政下で、ドイツに亡命中のアレクシェーヴィッチ。「戦争は女の顔をしていない」が、ウクライナ戦争の今持つ意味の特集。NHKの鎌倉ディレクター、「チェルノ・・」の翻訳者松本氏、漫画化監修の速水氏、「同士少女」の冬馬氏、ほぼ同名映画の論評などなど。ドキュメンタリー番組のような本作が持つ独特の雰囲気を皆論じる。語られなかったこと、時代が語らせなかったこと、本人が時間をかけなければ語れなかったことに関して、それからジェンダー的視点について。鎌倉さん、高校のセンパイだったって今更気づいた。2022/09/01
すはまっこ
3
小さい人たちは、生きていくために、神話化し現状を肯定している。その神話を否定し生々しい生きた人間の声で叙述するとき、そうした状況を作り出した社会の抑圧構造を暴露しようとするとき、同時に小さな人々がいまを生き延びるためにすがっている神話を叩き壊して「あなたは不幸なんだよ」「あなたの誇りは虚影なんだよ」と突きつけることの暴力性をそれでも引き受けることの意味 迫害の犠牲者が、それゆえにその迫害の論理を内面化して迫害者に化していった可能性を踏まえると、私達は議論をどこから始めればよいのだろうか。2022/09/28
ロシアンブルー1
1
私個人では入れない読書会に耳を傾けた感じ。巻末の著作解題と関連作品ガイドがあってよかった。2022/12/12
瀬希瑞 世季子
1
岡真理「亜鉛の記憶」のみ 2022/07/06
aki
0
読了2023/03/19




