出版社内容情報
書店に見る活字文化の未来とは?
これから私たちは、本と出逢いを、社会の中にどうつくってゆけばいいのか?̶̶
本の出版、流通、販売の課題と展望について、書店の立場から再検証する。
都市型の大規模書店、地域に根ざした歴史ある書店、新しいセレクトショップ̶̶
それぞれの未来を、書店経営者や書店員の声によって構想する。
出版社、書店、図書館、学校、ネット空間……本が体現する自由と知を愛し、ビジネスに関わるすべての人に贈る。
*目次
【対談】
田口久美子+宮台由美子
新井見枝香+花田菜々子
【座談会 読書の学校】
福嶋聡+百々典孝+中川和彦
【未来の書店をつくる】
坂上友紀
田尻久子
井上雅人
中川和彦
大井実
宇野爵
小林眞
【わたしにとっての書店】
高山宏
中原蒼二
新出
柴野京子
由井緑郎
佐藤健一
【書店の過去・現在・未来】
山﨑厚男
矢部潤子
清田善昭
小林浩
【書店業界の未来】
山下優
熊沢真
藤則幸男
富樫建
村井良二
【海外から考える書店の未来】
大原ケイ
内沼晋太郎
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- 評価
本屋のカガヤの本棚
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
佐島楓
67
様々な書店の模索を知ることができてよかった。現代思想『図書館の未来』を併せて読むと、本に関わる業界の苦境が一層よく理解できると思う。2019/06/27
よっち
34
書店に見る活字文化の未来。本の出版、流通、販売の課題と展望について書店の立場から再検証した一冊。ここに寄稿していた方たちの多くは、状況が大きく変わっていくのを感じつつも、過去は良かった何が悪い今はダメだということは考えていなくて、これからどうすべきか、どういうことを考えていくべきか、自分はどうするのかと現状に満足せずに試行錯誤する前向きな姿勢がとても印象的ですね。本が好きな人がいないわけじゃないですし、情報に埋もれてしまいがちな中で本をどう知ってもらうのか届けていくのか、もう一度考えてみたいと思いました。2019/07/05
阿部義彦
28
色々言いたい事はあるが、大規模出版社はもう青息吐息で潰れてもおかしくないし、(真っ先は⚫談社か?)ある意味自業自得な面はあると思う、本が好きな人がそもそも居ないのだもの。その点小出版社は何の義務にも縛られずに時間をかけてじっくりと本作りにとりくめるのでマイペースで羨ましい。そもそも儲けようとは思ってないのですね。(ミシマ社、ナナロク社、夏葉社、赤赤社など応援してます。)取次が殿様商売で結局何もしていないのも大きいと思う。所謂大手チェーン店は私には必要ないと悟りました。独立独歩の個人書店に期待です。2019/07/05
壱萬参仟縁
27
読書家なら読んでおきたい1冊。そうでなくても是非。新出「書店と図書館 非して似たるもの」(82頁~)。私は、図書館司書に対して「ご苦労様」はねぇだろ、とし、「ありがとう」の一言をなぜ、言えない? と問い返したことがある。確か、20代の院生の時だったと思う。今は、貸し出すときに「ありがとうございました」となっているが。だいたい、同じ建物の中に、図書館と書店が同居しないのも不可解。カフェと図書館なのに、なぜ、図書館と書店が同居しない? そんなに家庭内離婚が怖いのか!? 2019/06/15
はるき
21
「書店のこれから」。立場の違う書店に関わる語り手による、ざっくばらんな書店観がかなり面白い。変に楽観的でもなく、かといって悲愴でもない。雑滅危惧種と揶揄される書店の今と未来を自由に考察しています。大手ネット書店が悪いとか、読書人口の減少とかではなく、時代の大きなうねりの中でどう生き残るのか。シビアな経営者の目線とフロンティア精神に溢れた書店好きがいるかぎり、しぶとく書店は生き残るかもしれない。ガラパゴス諸島みたいにね!!2020/11/23
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