総特集・岩明均 - 『風子のいる店』『寄生獣』『七夕の国』から『ヒスト

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  • サイズ キク判/ページ数 237p/高さ 23cm
  • 商品コード 9784791702817
  • NDC分類 726.1
  • Cコード C9490

出版社内容情報

『ユリイカ 2015年1月増刊号』 

【インタビュー】
晴れた日に、ペンをとり / 岩明 均 聞き手=斎藤宣彦

【イラスト・エッセイ】
ある意味、最強の… / 福本伸行
心に届く人 / 須賀原洋行
コースター / 吉田戦車
『ヘウレーカ』とシチリア透視図 / ヤマザキマリ
ヒストリエに魅せられて / 池辺 葵
「面白い」でいいのか? / 恩田 陸
「ああそうか」 / 海猫沢めろん
ミギーちゃん遊園地へ行く / 山本さほ
『寄生獣』によせて / 施川ユウキ

【描線の対話者】
輪郭線に寄りそい、輪郭線に笑いあう 表現論以降の作家論にむけて / 中田健太郎+野田謙介
岩明均の輪郭、線 パラサイトからマンガ的人間へ / 岩下朋世
切片と投擲 『寄生獣』のシンボリズム / 石岡良治

【岩明均の世界】
芸術家と職人 岩明均の初期短篇について / 三輪健太朗
彼女は真顔で変わって / さやわか
「科学意識」のエンタテイナー 『七夕の国』について / 都留泰作
理由と剣客 「剣の舞」を読む / 師 茂樹
「歴史」の眼で「見つける」こと 『ヘウレーカ』と『ヒストリエ』 / 大谷 哲

【暴力と崇高】
「皮剥ぎ」が露わにするもの 岩明均の描く「人間」の境界 / 原 健一
岩明均論のためのノート 地球外的な暴力性について / 杉田俊介

【映画『寄生獣』インタビュー】
いまこそ語られるべき物語 映画『寄生獣』製作秘話 / 山崎 貴 聞き手・構成=泊 貴洋
〈想像力の世界〉の面白さ / 染谷将太 聞き手・構成=泊 貴洋

【静かなる闘争】
境界線に生きる者たち / 斎藤 環+杉田俊介
無気味さの「環状島」へ / 斎藤 環
No Sex, No Future 異性愛のバイオ化・クィア化を夢みることについて / 小泉義之
「共存」の生命観 『寄生獣』の「功利」主義について / 八代嘉美
『寄生獣』が融合させたのは何か SF〈として〉読む岩明均 / 海老原 豊

【メディアミックスの向こう側に】
その画はどこから生まれるのか メディアの本質のための岩明均論 / 泉 信行
混ざること、問われること / 高瀬 司

【資料】
岩明均作品解題 / 三輪健太朗

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

hoco

7
恩田陸の寄稿にもあるとおり、果たして自分は、岩明作品を理解しているのかと自問してしまう、それも読む度に。それで、つい、他の人がどう読み、何を考えたかを知りたくなった。小説家の恩田陸、歴史学の大谷哲、生物学の八代嘉美がおもしろかった。冒頭5ページにわたりご本人のインタビューがある。「私ではない『物語』という人格が、彫刻刀でキャラクター像を次々に削り出してる感じです」というコメントが岩明作品のおもしろさだろう。物語と、作者と、読者が、常に心地よい位置にいて、物語に没頭できるのが岩明作品だと思う。2021/08/30

Susumu Miki(Dik-dik)

5
須賀原洋行が寄稿していていて、そこでよしえサンが亡くなっていたことを知りました。『風子のいる店』は連載当時読んでいただけで単行本は持っていないですが、懐かしかったです。2015/02/13

山像

5
こういうものの常として玉石混淆ですが、玉の割合は極めて高い。文化人類学者兼漫画家の都留泰作による、岩明均の「研究者的気質」という観点からの「七夕の国」解題、及び歴史学者・大谷哲による「ヒストリエ」の歴史考証の検証的な解説が特に良かった。 以下、もっとこういう点について読みたいなと思ったこと。・岩明均本人について(まあ本人が非常にそっけない感じなので難しいのは分かる)・漫画史、アフタヌーン史における岩明漫画の位置付け ・社会生物学史と寄生獣のテーマの本質的な関連性の評価2015/01/06

まり@新潮部

5
学術的な書評って初めて読んだ。造形、表現、メディアから、歴史、文化まで。SFとして寄生獣を読み解いたものが面白かった。キーワードは「融合」「思弁」。他の岩明作品を読んでからもう一回読んでみよう。特に『七夕の国』が読んでみたい。2015/01/04

ととろ

4
待望の岩明均特集。デビュー作『ゴミの海』から現在アフタヌーンで連載中の『ヒストリエ』までのほぼ全作品の批評を読める。特に都留泰作(漫画『ナチュン』で知られる文化人類学者)による『七夕の国』の「科学視点」についての評と、大谷哲(古代ローマ史研究者)による『ヘウレーカ』『ヒストリエ』等「歴史物」の描き方についての評は、岩明均という漫画家の研究者気質な人物像を浮かび上がらせる内容で、なるほどと感心した。私は作家論への興味が強いが、他の評では漫画表現論にも多数言及しているので、気になる方はぜひ手に取って欲しい。2014/12/26

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