出版社内容情報
精神病理学が拓く発達障害の新たな地平。児童精神医学,発達心理学,精神分析学の知見と照らし,発達障害の精神世界を探究する。発達障害の概念は、精神医学のパラダイムを覆すほどの影響をもたらし、発達障害や、特に自閉症スペクトラム障害(ASD)に関する研究は、精神病理学の中でも大きな柱をなす重要な領域となっている。
発達障害の概念が精神医学に与えた大きな影響を目の当たりにした精神科医や児童精神科医や心理学者など総勢18人が、2018年3月、相互討論ワークショップを行った。
本書には、そこでの徹底した議論を踏まえ書き下ろされた9編の論考が収められている。単にひとつの疾患概念の出現ということを超え,精神医学のパラダイムに深甚な影響をもたらした「発達障害」の精神世界を探究する。
鈴木 國文[スズキ クニフミ]
編集
内海 健[ウツミ タケシ]
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清水 光恵[シミズ ミツエ]
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内容説明
「空気が読めない」、「視線が合わない」。それでわかったつもりですか?ワークショップでの徹底した討論をもとに書き下ろされた9編の珠玉の論文を収録。児童精神医学、発達心理学の知見と照らし、精神病理学が発達障害の新たな地平を切り拓く。
目次
第1部(他者の顔、わたしの顔―顔が存在するための条件とは;見られるとはどういうことか―自閉症スペクトラムにおける、「目と眼差しの分裂」(ラカン)の不成立について
自閉症スペクトラムと“この”性)
第2部(記憶の発達と心的時間移動:自閉スペクトラム症の未解決課題再考;選好性(preference)の観点からみた自閉スペクトラムの特性および生活の支障
知覚過敏性を巡る諸問題)
第3部(差異と同一性―ドゥルーズ的変奏によるASDの精神病理;猫を抱いて象と泳げ―盤下の世界との共生可能性;自閉症スペクトラム障害の思春期、統合失調症の発症―インファンティアと言語活動)
著者等紹介
鈴木國文[スズキクニフミ]
松蔭病院院長・名古屋大学名誉教授。精神科医。1952年静岡県生まれ。名古屋大学卒業。マルセイユ大学外人助手、京都大学保健管理センター講師、名古屋大学医学部保健学科教授などを経て現職
内海健[ウツミタケシ]
東京藝術大学教授・保健管理センター長。精神科医。1955年東京都生まれ。1979年東京大学医学部卒業。東大分院神経科、帝京大学精神神経科学教室を経て現職
清水光恵[シミズミツエ]
伊丹健康福祉事務所(伊丹保健所)所長、兵庫県精神保健福祉センター医療参事。精神科医。1967年北海道生まれ。1992年東北大学医学部、1998年自治医科大学大学院修了。神戸大学保健管理センター勤務を経て、現在に至る(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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