感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
moto
22
主に認知行動療法について書かれている本。コンパクト版と書かれているけど、そこそこの分量があって読むのには苦戦しました。それぞれ人には認知の歪みが少なからず存在し、それがひどいとメンタルに悪影響を及ぼすようです。 マイナス化思考、結論の飛躍、拡大解釈と過小評価、すべき思考、個人化など、思い当たる点がいくつかあったので、気を付けようと思います。 内容は非常に勉強になったので、メンタルに不調を起こしそうなときは、また読むようにしたいと思います。(不調を起こさないのが一番ですが)2019/11/04
TomohikoYoshida
20
自分の物事に対する受け取り方や、価値観、考え方が間違っているような気はずっとしていた。たとえば、低い自己肯定感や、仕事に対する完璧主義的なところなどである。この本に出会えて、それをどうやって解消していくのかのヒントを得ることができた。運動や睡眠をしっかりとることで体調を整えたりして、調子は断然よくなってきたものの、「認知の歪み」の自覚はあり、何とかしたいと思っていた。自分の症状に合わせた部分を読み込み、少しずつ実践していくのがうまい使い方だろう。「はじめに」の前ページの「表のリスト」が便利だ。2021/04/06
ドリチン
16
この本との出会いはドラマチックだった。本が向こうからやってきた感じ。読んでみると内容はもっとドラマチックに展開していく。付箋を貼りまくり、マーカーも弾きまくり。これは読書ではなく勉強かもしれない。今まで自分のネガティブな部分は自分自身の人格的な特徴で「怠け者」「ダメ人間」等とレッテルを貼っていたが、この本を読んでそれが全てうつ病のよくある症状だということが知ることができた。そうすると薄皮を剥ぐように気分が楽になり「もっと良くなりたい」「救われたい」と心から思えるようになれた。あぁ全然書き足りない。強推薦!2016/12/10
どらぽん
13
一言でいうと認知療法でセルフケアする本。認知療法の知識は、うつへの対処以外に、うつへの予防にも役立つのだという。この本を一通り読めば、ネガティブになったときの対処法を、著者のエピソードと共にたくさん知ることができる。特に「強制を伴わない動機づけ」「武装解除」なんかは印象に残ってる。普段から勝手に自分に対して課す「〜すべき」「〜すべきでない」はまやかしではないかと疑ってかからねば。この本ではよくある悩みに対してバーンズ先生が認知の歪みを指摘する。その点では人生観や価値観を変えられる人もいるかもしれない。2022/05/15
かんちゃん
13
認知療法を一般向けに解説した有名な本だ。著者は、認知の歪みが鬱病などの精神疾患を生むという仮説のもと、多くの臨床実績をあげた。かつて鬱病を患う青年が本書で認知療法を学び、私に訥々と解説してくれた。彼はかえって頭でっかちになり過ぎていたので、「その執着の強さがあなたの病気の素だ。肩の力を抜こう」と指摘したら、後になってエラく感謝された。認知療法は自動思考の矯正という手段によって肩の荷を軽くするのものだ。本書だけで万人を救えるわけではないが、悩む人にお薦めする価値はある。投薬治療との併用が望ましい。2015/03/27
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- 和書
- 宮沢賢治 新文芸読本