出版社内容情報
《内容》 依存性薬物の特徴とその作用をわかりやすく解説し、乱用・依存・中毒に陥る人間と薬物との関係を、時代背景を踏まえて見つめた好著。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ねね
5
依存症というもの、その恐ろしさについて。しっかり科学的な立場や研究に基づいて書かれている教科書的な本。薄いけど内容は濃いです。踏み石仮説――最初から違法ドラッグなどに手を出す人は少ない。未成年の飲酒、喫煙から有機溶剤、さらには…といった具合に手を染めていくのでは、という仮説も紹介されている。検挙率は下がってるけど、使用方法や隠し方がうまくなっただけという現状。渇望する依存性を断つのは本当に難しいから、手を出せない環境づくりが必要。2014/04/13
Yasutaka Nishimoto
1
18年前の本。ページは薄いが内容は濃い。当時でも、現在の依存症治療につながる、当事者間でしか分からない感性、回復への道は回復者が一番よく知っていることが示されている。表紙カバーをもう少しどうにかして、現在の状況を加筆いただければ、いまでも復刊できるのではと思ったりもする。文章が読みやすい素敵な本。2018/03/12