内容説明
本書は、感情表出(EE)研究をもとに、最も効果的な家族療法のあり方を検証してきた著者らの集大成である。家族を分裂病の患者さんを援助するためのパートナーとして明確に位置づける。家族が病気なのではなく、家族を治療するのではない。家族と協力して患者さんの生活を援助しようという立場をとる。「家族が病気だ」「家族自身の病気を治そう」といった古典的な発想はもはや行き詰っている。著者は、家族への本当の援助をするための視点と技法を本書においてわかりやすく示している。
目次
第1部 はじめに(わたしたちのアプローチへの導入)
第2部 実践的な問題(家族の導入;お客さんではなく、治療者として;共同治療 ほか)
第3部 特別な情緒的問題(怒り、衝突、拒否;巻き込まれ過ぎへの対応;悲嘆 ほか)
第4部 結論
第5部 付録