内容説明
旅の想像力が未来へと疾駆する!日本各地や朝鮮半島に日本人の祖形を探り、アイルランドやオランダ、そしてアメリカに文明の起源をたずねた司馬遼太郎。『街道をゆく』をつらぬく独自の感性を解き明かす、新たな歴史風景論。
目次
司馬遼太郎の感性哲学
第1部 欧米篇―市民と文明の意味を問う(極西の島国から世界を眺める―「愛蘭土紀行」;ビジネス文明の誕生―「オランダ紀行」;移民のつくるアメリカ文明―『アメリカ素描』「ニューヨーク散歩」)
第2部 東アジア篇―鉄・馬・古墳にみる文化往来の夢(半島と島の相互交流史―「湖西のみち」「韓のくに紀行」;日本海=出雲文化圏としての広島―「芸備の道」;司馬の見残した火山の風土―群馬・渋川金島のみち)
いま『街道をゆく』を読み返す理由
著者等紹介
桑島秀樹[クワジマヒデキ]
1970年3月群馬県渋川市生まれ。現在、広島大学大学院総合科学研究科(2020年4月より人間社会科学研究科)教授。博士(文学)。専門は美学芸術学・感性哲学・文化創造論。群馬県立渋川高等学校卒業。大阪大学文学部(美学・文芸学)卒業。同大大学院文学研究科博士課程修了。日本学術振興会特別研究員PDを経て、2004年4月より広島大学総合科学部助教授。2011年4月~12年3月トリニティ・カレッジ・ダブリン(アイルランド共和国)にて客員研究員。2016年2月より現職。この間、大阪工業大学、甲南大学、島根大学、大阪大学、京都大学などで非常勤講師。主著に『生と死のケルト美学―アイルランド映画に読むヨーロッパ文化の古層』(法政大学出版局、2016年、第14回木村重信民族藝術学会賞)などがある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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