内容説明
宗教を理解する力を養う。ウェーバー、デュルケム、ジンメル等の古典的理論、日本の民俗宗教や新宗教の研究成果、隣接する人類学・心理学から最新の認知科学・進化生物学までの知見を整理し、複雑化する現代の宗教と社会、宗教と文化の関係を解きほぐす。豊富な事例、データを収載。
目次
宗教社会学は何を研究するか
第1部 宗教社会学の基礎理論(宗教社会学の源流;宗教社会学の周辺;宗教社会学の展開;日本の宗教社会学)
第2部 現代社会と宗教社会学(近代化と日本の宗教;現代日本の宗教状況;現代世界の宗教理解;宗教情報リテラシー)
付録
著者等紹介
井上順孝[イノウエノブタカ]
1948年生まれ。東京大学大学院博士課程中退。博士(宗教学)。現在、國學院大學神道文化学部教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ぷほは
4
『宗教生活の原初形態』や『プロ倫』でお馴染みの宗教を論じる社会学。だがそれを専門とする人以外ではせいぜいオウム真理教に関する言説か柳田國男や文化人類学の古典に少し触れた程度、というのが何を隠そうこの私。そんなわけでデュルケム学派ってデュルケムとモース以外誰がいたっけ?、新宗教と現代宗教の区別って何?等等の謎を復習しつつ、ジンメルの宗教論やアメリカ宗教社会学の展開、または日本の状況なども知るいいきっかけとなり、だいぶ掴めてきた。簡略ながら巻末には統計データや参考にできる学会Webも紹介されている親切設計。 2018/02/28
Hiroki Nishizumi
3
教科書的内容。民俗学のくだりは興味深かった。2023/05/12
林克也
0
宗教って、結局自分のため。自分が救済されたい、快楽を得たいという無意識下のこころが、宗教を生み、そこにビジネスとしてつけ込むのが宗教団体。ハコモノ宗教、巨大な建物とか偶像を作り、弱ったこころの人達を思考停止に持ち込み、つまり、よく言うところの札束で頬を引っ叩いて引きずり込む、みたいなものなのか。ともあれ、そういう「宗教」に興味を持って、学問として研究してみましょう、という人達に向けた本。2016/05/29
T Kishey
0
2回目2021/01/09