内容説明
外国文学の方法に学び、日常空間から独立した世界を構築した堀辰雄。「聖家族」『風立ちぬ』「かげろふの日記」「ほととぎす」『菜穂子』「ふるさとびと」を比較文学的に考察し、フィクションの中に普遍的な「生の本質」を追求した創造の軌跡を辿る。
目次
第1章「聖家族」―心理を描く
第2章 『風立ちぬ』―小説への意志
第3章 「かげろふの日記」―他者を描く
第4章 「ほととぎす」―心理から生の問題へ
第5章 『菜穂子』―固有の生の追求
第6章 翻訳と創造行為―不安と生と死の表象
第7章 「ふるさとびと」―もうひとつの生の可能性
終章 受け継がれる虚構の追求―堀辰雄から福永武彦、辻邦生へ
著者等紹介
飯島洋[イイジマヒロシ]
1974年生まれ。京都大学大学院文学研究科修士課程修了。現在、金沢大学人間社会研究域准教授。専門は日本近代文学・比較文学。堀辰雄のほか、辻邦生・福永武彦などの戦後作家にも関心をもっている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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