内容説明
誰もが生のあらゆる局面でリスクを引き受けさせられる「リスク社会」。現代世界を一様に塗りつぶす「リスク社会」化の動きは必然か?感染症からダイビングまでリスクの多様な相貌を描き、「リスク社会」に対するオルタナティブを探求する。
目次
リスクの相貌を描く―人類学者による「リスク社会」再考
第1部 技術・制度としてのリスク(多産、人口、統計学的未来―インドにおけるリスク管理としての産児制限;「安全な水」のリスク化―バングラデシュ砒素汚染問題の事例から;未来の地震をめぐるリスク―日本における地震の「リスク化」プロセスの素描)
第2部 リスク・コンシャスな主体(危険だけれども絶対安心―ダイビング産業における事故リスクの資源化;航空事故をめぐるリスクの増殖―コミュニケーションというリスクに関する理論的寓話;リスクと向かいあうことから遠ざけられる人びと―非リスク化の“装置”と「迷惑施設」の展開;HIV感染リスク認知の「ずれ」―日本の研究者とゲイ男性のあいだの事例から)
第3部 「リスク社会」へのオルタナティブ(「待ち」と「賭け」の可能性―フィリピン地方都市の無職と出稼ぎ;自然と向きあうための技術的対応と社会的調整―マダガスカル、ヴェズ漁民が生きぬく現在;無力な死者と厄介な生者―エチオピアの葬儀講活動にみる保険・信頼・関与;オルタナティブな世界の構築―アメリカ合衆国のファット・アクセプタンス運動を事例に)
著者等紹介
東賢太朗[アズマケンタロウ]
名古屋大学大学院文学研究科博士後期課程単位取得退学。博士(文学)。名古屋大学大学院文学研究科准教授。専門は文化人類学
市野澤潤平[イチノサワジュンペイ]
東京大学大学院総合文化研究科博士課程単位取得退学。修士(学術)。宮城学院女子大学学芸学部准教授。専攻は文化人類学
木村周平[キムラシュウヘイ]
東京大学大学院総合文化研究科博士課程退学。博士(学術)。筑波大学人文社会系助教。専門は文化人類学、科学技術社会論、災害研究
飯田卓[イイダタク]
京都大学大学院人間・環境学研究科研究指導認定退学。博士(人間・環境学)。国立民族学博物館准教授。専門は生態人類学、視覚メディアの人類学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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