出版社内容情報
古代最高かつ最後の形而上学であり、西洋神秘主義思想の源流でもあるその思想の概要を、充実したコラムを織り込みつつ詳しく解説する
内容説明
古代最高・最後の形而上学―西洋神秘主義思想の源流。3世紀から6世紀にかけて多彩な「プラトニストたち」によって展開された新プラトン主義。創始者プロティノスから現代のレヴィナスやデリダに至るまで西洋哲学の一大潮流となっているその思想の概要を、充実したコラム15編を織り込みつつ詳しく解説する。
目次
第1章 新プラトン主義のアウトライン
第2章 アンモニオス・サッカス
第3章 プロティノス
第4章 ポルフュリオス
第5章 イアンブリコス
第6章 プロクロス
第7章 ダマスキオス
第8章 中世
第9章 近世から現代まで
著者等紹介
水地宗明[ミズチムネアキ]
1928年生まれ。京都大学大学院文学研究科博士後期課程修了。滋賀大学名誉教授
山口義久[ヤマグチヨシヒサ]
1949年生まれ。京都大学大学院文学研究科博士課程修了。大阪府立大学高等教育推進機構教授
堀江聡[ホリエサトシ]
1958年生まれ。ミュンヘン大学大学院修了。元ピサ大学客員教授、元新プラトン主義協会会長(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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mstr_kk
10
日本に新プラトン主義についての入門書は、これしかないのでしょうか。ものすごく面白いし勉強になりますが、これを読むために要求される時間とエネルギーは相当なものです。章ごとに(ときには節ごとに)筆者が変わるため、文体はもちろん、用語(訳語)も統一されておらず、話の流れも全体で見るとけっこう散らかっています。あと、コラムかと思っていた「展開」が重すぎる。あんな序盤にサーンキヤの超複雑な理論なんて出されたら、読者の半分以上は挫折するでしょう。どなたかひとりの著書で、コンパクトな入門書を作ってくれないでしょうか!2018/04/25
ぽんぽん
2
ものすごく勉強になった。 情報量がとても多く内容の重複も多々あるので、普通に読んでいるだけで自然と重層的な理解ができる。2018/08/17
暁
0
新プラトン主義に関する概説書としては類を見ない良書。というか他に概説書がない。なんとかして。もっと新プラトン主義に関する書籍を出してほしい